人工関節(股関節)
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その1 高額療養費のおはなし

大吉先生~! 母が人工膝関節手術を受けることになったんです。
医療費って全部でどれくらいかかるものなんですか?
長寿医療制度対応なんですか?
介護保険も適用されるんですか?
入院費もかかりますよね?
当面の医療費を工面しなくちゃ・・・・・・。
いったい、いったい、いくら必要なんですか?!

まあまあ、そんなに慌てないで。
手続きには順番がありますので、1つずつ説明していきましょう。
まずは落ち着いてください。(ニコッ)

あっ、すみませんっ!「人工膝関節」なんて聞いたもので、さぞかし費用がかかるのでは、と驚いてしまって・・・・・・。
で、医療費、どれくらいかかるんですか?

総額では、100万~200万円くらいです。
が、医療保険(国民健康保険など)では、医療費の自己負担額(①医療費自己負担割合)は最高3割までの負担ですみます。永井さんのお母さんの場合、かかった医療費の3割が自己負担額になりますので、仮に医療費総額が200万円だったとすると、60万円です。

60・・・ろ、ろくじゅうまん・・・。
そんなに払えません(T_T)

心配しなくても大丈夫ですよ。同じ月の間に支払った自己負担額が一定額を超えると、「②高額療養費」が適用になります。これは、決められた計算式によって自己負担限度額を算出するものです。
永井さんのお母さんは65歳なので、え~っと、97,430円ですね。

え~っと、200万円が60万円になって・・・97,430円・・・?
うぅ~、大吉先生! いったい、どういうこと???

医療費(200万円)というのは、「医療費全体=実際にかかっている金額」 を指します。
自己負担分(60万円)は、「実際に支払う金額=医療費の3割」です。
高額療養費(97,430円)は、「1ヶ月(同じ月)あたりに支払う医療費が高額になる場合、ある計算式によって算出される自己負担限度額」 です。
詳しくは、解説③ 100万円の医療費で自己負担は月 87,000円「医療費・ 自己負担分・高額療養費の関係」を見てみてください。

うきーーー。負担額が少なくなるんですねー。
よかったぁ~~(涙)

はい。キチンと制度を利用すれば、少ない負担で人工関節手術が受けられるんですよ(ニコッ)。 では、もう少し続けましょう。
ここで言う「医療費」とは、「保険適用分の医療費」のことです。
④保険適用の対象外の医療費は高額療養費の対象外になりますので、注意が必要です。

あ、それは聞いたことがあります。でも、「④保険適用の対象とならないもの」ってなんなの? なにがどれだけかかるんですか?
そこが詳しく知りたいです。

保険適用の対象外となる項目としては、
・差額ベッド代(個室代など)
・食事代
です。金額はこちらを見みてくださいね。④保険適用の対象とならないもの(高額療養費適用でもプラスでかかってしまうもの)

なるほど・・・。ということは、医療費200万円で、30日間一般部屋に入院した場合は、っと・・・
高額療養費(97,430円)+ 食事代(260円×3食×30日)=120,830円
となるわけですね!

はい。そんなに難しくないでしょう?
「人工関節手術」というと費用が高額なイメージがあるかもしれませんが、実際にはそうでもないんです。今日はここまでにしましょうね。

◆この物語はフィクションです。金額は計算上のものであり、実際の金額とは異なる場合があります。